銀行も安心信用力のある決算書を作成するための5つのポイント

信用力のある決算書を作成するための5つのポイント・・・

うちの会社の財務内容はどういった状態なのだろう?

利益は出ているのだが、心配ない状況なのだろうか?

前期、今期と赤字続きなのだが、何処まで会社が持つのだろうか?

売上増を図るにはどうすればいいのだろう!!?

などなど、自分の会社の財務内容や経営成績を決算書を見て解るようになりたいですよね。

自分の会社がどういう状況なのか、健康なのか、危険な状態でないのか、ある一定の期間どのように活動し、どのように売上を上げ、その売上を上げるためにどれだけ費用がかかり、どれだけ儲けたのかを決算書から見ていくことにします。

決算書には、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、製造原価報告書 (製造業・建設業等が作成します。) 及びキャッシュフロー計算書があります。

キャッシュフロー計算書は、大会社では決算書の仲間入りをしましたが、中小会社は作成の義務がないため、任意で作成している会社もあります。

池田税務会計事務所では、毎月作成し提供しています。


◆一定時点の財政状態が書かれている貸借対照表◆

決算書の中でとても重要だと言われている貸借対照表は、資産、負債、純資産の3つから構成されています。

●資産は、取引先に対する売掛金、受取手形、荷物を運ぶための車、会社内で使うパソコンなどの器具備品から構成され、現金・預金、棚卸資産、土地、建物、建物付属設備、機械装置なども含まれます。

●負債は、商品仕入に対する買掛金、運転資金や設備資金の借入金などから構成され、未払費用、預り金なども含まれ「他人資本」と呼ばれています。

●純資産は、株主から払い込まれた資本金とその資本金を使って儲けた利益から構成されており、「自己資本」と呼ばれています。

◆一定期間の営業成績が書かれている損益計算書◆

一事業年度の営業活動の結果得られた売上と、その売上を上げるために直接係った商品・サ−ビスの売上原価、そして営業マンの給料や交通費、広告宣伝費、販売促進費や販売手数料などの販売費、事務管理の給料、通信費、水道光熱費、消耗品費、地代家賃などの管理費が書かれており、損益計算書の最終プロセスである利益がどのように獲得されたのか、会社の経営成績を明らかにしているのが損益計算書です。

◆一事業年度のお金の流れが書かれているキャッシュフロー計算書◆

「儲かっているのに、どうしてお金がないの?」という言葉をよく耳にします。損益は合っていて利益もその通り儲かっているのだが、現実にその利益に見合うお金がないことを言います。

これは、入ってきたお金の使い途に原因があるのです。

営業活動で儲けたお金を使わずに持っていればよいのですが、一時の費用にならない支出 例えば、店舗購入、工場新設、車の購入、ゴルフ会員権の購入、株券の購入などなど、固定資産の取得に当てた投資に使われてしまうと、儲けたお金が消えてしまい手元にありません。

もちろん、土地、建物、工場、車両、ゴルフ会員権、株券としての形は残りますが、運転資金に使えるお金は手元からなくなってしまいます。

また、商品を売っても売掛金となり、売掛金の入金は何ヶ月後か後になり、その間仕入代金の支払期限がきて、支払ってしまうことで手元の現金が少なくなってしまいます。

このように売り (売掛金の入金) と買い (商品代金の支払い) のお金の出入りサイト負けをしている場合に資金繰りが悪化します。

会社の使えるお金が幾ら手元に残っているかが一番大事なことで、そのお金がどのように獲得されたのか、また、どのように使われたのかが書かれてあるのが、キャッシュフロー計算書です。


以上、決算書を構成する貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロ−計算書について簡単に内容を説明しました。


それでは、信用力のある決算書を作成するための5つのポイントをお話しします。難しい言葉が出てきますが、大切なことです頑張って呼んでみて下さい。



1. 短期的な支払能力をみる流動比率

流動比率は、貸借対照表の流動資産と流動負債の比率を見ます。

流動比率の算式は

流動比率 = 流動資産÷流動負債


流動比率は短期の支払能力を表すもので、流動資産1,000、流動負債が1,000 だとすると流動比率は 100%となり、やっとの事で1年以内に現金化できる資金から1年以内に支払わなければならない流動負債が支払えると言うことになります。

この流動比率は、100%を切ると危険な状態にあります。したがって、120%〜150%は確保したいものです。


一般的には、200%あることが理想的とされています。

流動比率を計算する場合、次のことに気をつける必要があります。

@ 預金の中に支払資金として使えない拘束預金はないか?(拘束預金とは、銀行の借入金の担保に出している定期預金を言います。)

A 売上債権の中に回収できない債権、不良債権はないか?(不良債権とは、貸倒となっている売掛金・受取手形を言います。)

B 棚卸資産の中に売れる見込みのない商品、欠陥商品などはないか?

C 有価証券の中に時価の下がってしまったものはないか?

D 仮払金、立替金のなかに回収見込みのない不良債権はないか?

E 短期貸付金の中に1年以上経過した役員貸付金などはないか?



2. 流動比率より厳しい当座比率

当座比率は、流動比率よりもより厳しく会社の支払能力を見ようとするもので、より酸っぱいことから酸性比率とも呼ばれています。

当座比率の算式は、

当座比率 = 当座資産÷流動負債


当座比率は、100%あれば会社の支払能力は安心と言えます。

なお当座資産は、現金預金、受取手形、売掛金、有価証券、未収入金などすぐに現金となるものです。

流動比率を計算する場合、次のことに気をつける必要があります。

@ 預金の中に支払資金として使えない拘束預金はないか?

A 売上債権の中に回収できない債権、不良債権はないか?

B 有価証券の中に時価の下がってしまったものはないか?



3. 固定資産への投下資本の妥当性を見る固定比率と固定長期適合率

固定資産と言えば、一般的な感覚からすれば有形固定資産と考えがちですが、無形固定資産、投資その他の資産の3つで構成されています。

これら全部ひっくるめて固定比率、固定長期適合率を判断します。

固定資産のそれぞれ主な構成要素は次の通りです。

・有形固定資産は、建物、建物附属設備、機械設備、車輌、工具器具備品など

・無形固定資産は、電話加入権、ソフトウェア、施設利用権など

・投資その他の資産は、投資有価証券、差入保証金、敷金、長期貸付金など


【固定比率】

固定資産は長期間使用するものですから、返済不要の自己資本から賄うという考えから固定資産の大きさと自己資本の大きさを比較したものが固定比率です。

固定資産が直接現金を作り出すわけではありませんが、固定資産は減価償却という方法で耐用年数にわたってゆっくりと資金が回収されます

したがって、固定資産の購入は、返済の必要のある借入金からではなく、返済の必要のない自己資本で賄うのが理想的なのです。

固定比率の算式は、

固定比率 = 固定資産÷自己資本


この固定比率は、100%未満であれば安全だと言うことになります。

固定比率が100%未満と言うことは、自己資本で固定資産を賄っていることを意味します。

【固定長期適合率】

固定資産を購入する資金を返済の必要のない自己資本だけでなく、長期にわたって返済される長期借入金からも当てようとする考え方です。

固定長期適合率の算式は、

固定長期適合率 = 固定資産÷(自己資本+固定負債)


この固定長期適合率は、100%未満であれば安全だと言うことになります。

この固定長期適合率が100%を超えると言うことは、自己資本と長期借入金だけでは足らず短期借入金にまで手を出してしまったと言うことになります。

これは、1年以内に返済しなければならない短期借入金の返済原資まで使ってしまったと言うことです。

悩まなくてはならないことを意味します。

資金計画、ご利用は計画的に です。


4. 自己資本比率

総資本に占める自己資本 (純資産) の割合を言います。

貸借対照表の右側を見ると負債と純資産から構成されています。

負債は、流動負債と固定負債から構成されていて、いずれ返済が必要なもので他人資本と呼ばれています。

資本は、株主から払い込まれた資本金と資本剰余金、会社が創業した時から現在までに儲けた利益の蓄積である利益剰余金からなり自己資本 (純資産) と呼びます。

他人資本と自己資本 (純資産) を合計したものを総資本と言います。

総資本に占める自己資本(純資産)の割合を自己資本比率と言います。


自己資本比率の算式は、

自己資本比率 = 自己資本 (純資産) ÷総資本


自己資本比率は、50%以上が望ましいとされていますが、少なくとも30%は確保したいものです。

自己資本比率が低いと言うことは、他人資本である借入金に対する依存度が高いと言うことですから金利負担が高くなります。

一生懸命営業利益を出しても支払利息が多額になりますと経常利益が圧迫され、次の会社の発展と成長のための運転資金が不足することになります。

5. 会社の利益獲得能力を示す売上高経常利益率

経常利益は、会社の経常的な利益獲得能力を示しているもので、会社の業績を正しく判断する上で、また経営分析をするうえで最重要な利益とされています。

売上高経常利益率は、会社の経営活動の中で得た経常的な利益が売上高に対してどれくらいであるかを見る指標で、一般的に5%以上が目安となります。

売上高経常利益率の算式は、

売上高経常利益率 = 経常利益÷売上高


売上高経常利益率を増やすには、売上総利益 (粗利益とも言います。) を増やすことです。

売上総利益 (粗利益)は、会社が自由に使えるお金で、会社が活動を続けていくために必要な利益を表しています。

商品・製品に転嫁できた付加価値が、どれほど会社活動を通じて獲得できかを表すもので、その会社の競争力を示すものです。

経常利益を増やすには、売上総利益と売上総利益から人件費、営業経費、事務経費、設備費用などに使われた販売費一般管理費の中身を見直す必要があります。

以上5つのポイントをお話ししましたが、いかがでしたか?

専門用語が沢山でてきて少し難しいというのが実感でしょうか?

でも、経営分析をするためには、この用語に慣れないといけません。

早速会社の決算書に当てはめて見て下さい。

きっと、改善点、疑問点が出て、それを見直すことにより会社の成績が良くなり、売上も前年比何パ−セント増という結果が得られ、金融機関からの融資が容易に受けられるようになると思います。

頑張ってください。

 

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